2020-05-12から1日間の記事一覧
これをすべて 余すところなく 今いる人々の前で描写して 打ち明けられたら良いのに 何ともまあ 悲しい景色が 僕を生かすものだ あんな街灯や夜道は 思い出すものではない 2020年という時は あまりにも非現実 宇宙船すら見当たらないのに 君の顔を思い出した…
笑うために使うのか 泣くために使うのか 愛するために使うのか 憎むために使うのか 想うために使うのか 動くために使うのか くじけるために使うのか 呼吸を諦めぬために使うのか 引き返すために使うのか 蔑むために使うのか 妬むために使うのか 願うために使…
まっとうな恋ができなくなりました、 イコンを手にしたばっかりに!
何が不満なのですかと 占い師は僕に訊いた。 それがわかっているのならここには来ていませんと 僕は答えた。 テーブルの花瓶のバラは 青白い顔をして呆れていた。
なんとなく ページを繰った。 僕の群青色のアルバム。 これでも心は いろんな世界を渡り歩いたんだと いろんな場面を切り取って収めたんだと知った。 ただ それら複数の世界は 彼らなりにアメーバのように広がってはいるけれど そのさまを見るにつけ 僕は傷…
「今日は帰りたくない、あたしもうやってられないの、聞いてあの人ってば…」 面倒なことになってきそうなので 僕ぁお茶代をテーブルに置いて それこそお茶を濁して 尻と背中の痛くなるカウンター席を下りたんだあね 彼女の拳ときたら関節が白く見えるほど 神…
水晶ばりに気取った涙の雫のなかにいるのは 僕ひとり、ただ僕ひとり 19、20、21、22 我よ気をつけたまえ 若さとは縞模様の明瞭な腐肉 そこに戻るならば脚を引きずり込まれると思え カンディンスキーか目玉の大きな黒とだいだい色のブリキ人形か まさしくワイ…
残念ながら僕は君らの理解できない犬になる、帽子を被った星になる トランクに詰めるべきものを考えた、 20年前のあれらの本など問題外だ 布地の黄ばんだ隅っこには靴下と時計でも押し込んでおこうか 真珠にメガネにポケットチーフは 見事に噓臭いイメージ …