詩-10 消えるたまご(1)

たまごはときどきいっぱいになる、
頭のてっぺんから爪先まで
たまごには見えないきょうだいがいて
疲れたなら瞬間移動をして
互いに入れ替わる

秋の空には白い雲がいっぱい泳いでいる、
それは別れと夢想のしるし
北風で少し冷えた体を
両腕でまるくまるく 抱き締める

今日のたまごはぱちぱちと
点滅しながら消えていく
水を飲んで膨れたら
も一度川辺の茂みに現れて
気をつけの姿勢でこの世を眺めることにする。