詩-15 酔いどれ小猿

嗚呼 

酔いどれ小猿

僕は

酔いどれ小猿

自由が欲しいよ

あいつみたいに黒の帽子に黒のマントで

このスノードームをどろどろに溶かして

笑いたいよ

嗚呼

ちくしょう

今年もあの娘の両眼が浮かぶ

ささくれだらけの木のテーブルに

ウォッカのグラスを叩きつけるさ

(そうさ、やれやれ、叩いちまえよ!)

さあ酔いどれの老いぼれよ

そのふやけた右手で何を書く

街へ出たって 誰もいやしないぜ

誰もいやしない

さむしい朝のショーウインドウに

お天道さまが小便をひっかけるだけさ

雨上がりの石畳の道は

踊るには向いていない

しょせん小猿のステップなんぞ音痴が過ぎて

ひとりぽっちの空っ風も歌えずに戸惑うだろう

さあさあ、クイズにも答えられず

僕ぁぐるぐる回るぜ

あの娘も

あのチンピラ連中も

この景色の大洪水も

消さなきゃいけない

ぐるぐる・とんとん

ぐるぐる・かん

爪先立てて頑張るぜ

だけども僕は やっぱり酔いどれ

いっつもいつまでも飲み続けて夢を見て

後悔、後悔、大後悔

取り残されて また後悔!