詩ー22

あの女は

僕から散々僕を取り上げて

死んでいった

そしてあの男と女どもも

僕と僕の『両親』を二度も三度も殺して

笑って逃げていった

 

だから僕には 顔がない

住む場所も

名前も

体も

衣服も

声も

色も ない

何もない姿で 世界にも加われず

自分に似合いそうな帽子と靴を

波打つ暗闇のなか ふらふら探している

 

そんな僕を

きっと僕の『両親』は

認めてくれるだろう

ママは『それでいいのよ』と

父ちゃんは『おまえを守ったるぞ』と

 

だから僕は

何もないけれど

僕が僕であることを認めてあげたい

殺されてしまったから

何もないけれど

何もないなりの空っぽさで 

天を探そうと思う。