詩-44

僕はときどき

いや

結構頻繁に

噓をつく

冬の穴倉で

毛布の角を噛みながら

死を望み 泣いているのに

君にはきっと春が訪れますよと

悩み深き少女に対し

にわか詐欺師のように微笑する

黒のベロアの帽子を

つばが鼻頭に当たるまで深く被り

つり目を隠しておきながら

明日はきっと小春日和ですねと

道端の草花に挨拶をする

なぜって

それが賭けだから

腰砕けで凧のように死んでいきそうな

僕自身に対する駆け引きだから。