詩-45

野に咲くタンポポ

ぷちぷち 茎ごと抜いて

へたくそな花輪を編む

芝生に埋もれるように

あぐらをかいていたら

うさぎが一羽 跳ねてきた

うさぎは鼻をぴくつかせ

僕を凝視している

今日は穏やかな日だけれど

どうかな

僕が足りていないのか

あの人が遠すぎるからなのか

何かが足りず 寂しい

そうだ

ファンタジーが大切だ

やっぱり山高帽を被って

ステッキで頬杖をついて

初春の曇り空を眺めよう

あるいは葉を一枚 むしり取り

草笛を吹いて

旅人気取りをすればいい

ガタゴト回る水車と

小屋の外に掛けられた鉄の馬具

こんなふうに夢見心地でいれば

くたびれた飼い葉袋みたいな僕の胸も

新鮮な空気に満ちて

張り裂けそうになるだろう

だからこんなかさかさの退屈も

たまには悪くない

さあ

タンポポの花輪を編み終えたぞ  

がたがたな冠を 

うさぎの頭に乗せよう

うむ、悪くない、悪くない

僕はそれで何となく安心して

ふーっと息を吐き

何となく悲しみながら

独り 空を眺めている。