詩-50

それは初めから決まっていた、

あなたのために

一直線に用意されていた

 

 

真夜中の 春の波止場

海は意気地なげに呼吸をし

灯りは美しいのに

それぞれの世界に閉じ籠もり

どれ一つとして 生きていない

 

 

あなたはそんな寂しく眠たい景色のなかに

立ち止まる必要などなかった

疑ったり

惑う必要もなかった

安心して

歩いていれば良かったのだ

 

さあ

今も残る 疑いと惑いの欠片を

静かに 心静かに 壺に収めよう

あなたはただ

歩いていればいい

初めからしつらえられていた

あなたにいちばんふさわしい流れに沿って

まっすぐ歩いていけばいい

それだけのこと、

ただそれだけのことなのだ。