詩-83 美術の時間

赤や緑、黄色の鉛筆で

私の世界を 線描しよう

小猫の転がす毛糸玉が

ころころほろほろ ほぐれたように

絵本のみみずが ぐにゃぐにゃと

方向定まらず 進むように

自由に 温かく 描くことにしよう

そこには 叱責も 踏み潰しも

蔑みも 嫉妬も 何もない

この体が 茶碗のように

あちこち欠けることもない

この心が 鋏で

鋭く切り裂かれることもない

平和な、それは平和な 美術の時間

私はひとり 子どもに戻る