詩-102

私はかごのなかにいる

こうして四角い空間のなかにいる

時折 遠い昔の冬景色が流れ込むけれど

雪にも 窓辺に飾られた花にも

瞳は生き返ることがなく

私はこの空間で もはや誰も何も待たない

バスや電車すら待たないのだ

なぜなら行き先すらないのだから

 

これが本当に終わるならば

幸せな結末だろうと

沈みきった諦めであろうと

終わりは終わりであるとして

自ら用意するのも良いだろう

私の心は張りのある筋肉を失った

ただ悲しみを嗅ぎ取る力だけは逞しくなった

どこにいるのかもわからないのに

自分が何者かすらわからなかったのに。