私は外出する日を心待ちにしています
国境という概念を持たない国へ
最後の国境をまたいで行く日を
楽しみにしています
『Enter!』
入国審査官が
私のパスポートに入国スタンプを押し
私と私の持ち物を通過させてくれることを
今から夢に見ています
私は避難民ではありますが
ビザの心配はいりません
永住許可は既に下りているのですから
引っ越し荷物はわずかにすべきでしょう
身軽でなければ
新しい土地を探索して回ることができません
そんなことより裸足になって
その地を子どもじみたふうに歩くのが
楽しみになるといい
私は夢見心地で待っています
そんな仕方で外に出て
そんな国へ楽しく紛れ込んで
そんなふうに子どもとして遊べる日を
夢見心地で待っています