詩-115

今日 僕は

楽しい恋をした

ガハハと笑える恋をした

それでなんとなく

嘘はついていない気がした

僕が僕であることが

すっぽりしっくり 気持ちよく

白くて丸くて安全な定位置に 

まとまっているように感じた

 

左手のやけど痕も

おなかに入れられた蹴りも

点滴で浮腫んだ 手の甲も

とある冬に死にきったまなざしも

あらゆるものが 

今だけは 暴れずに

 

今 僕は

まだ綺麗な恋をしている

彼女のおかげで 僕の羽根は

ぐんと伸びて 広がった

ああ

『好き 好き 好き 好き

大好きさ』

そんなふうに笑顔で歌える奇跡が

コトンと僕の心に落ちて

おまけに空にも亀裂が入って

小さな太陽の向こう側まで 透明な道すじが

チューブみたいに伸びている。