詩-117 悲しみのくま

まあまあ

あなたはとってもかわいそう

右脚のつけ根がもげそうだし

おなかの中心からは綿が出ていて

周りの毛はところどころに禿げている

 

でもね、くまさん

そんなふうに涙のしずくを

目からぽたぽた落とさないで

 

私がそっと抱きしめて

あなたの団子鼻に ふっと息を吹きかければ

すべてはきっと 元どおり

雲の合間から春の月が姿を現して

あなたの涙も 星のように輝くでしょう

きらきら きらきら、と

 

さあ 悲しみのくまさん

踊りましょう

私がしっかり 手を握ってあげますから

古傷の心配はせず

あすのことも 考えず

ふたりで宇宙に向かって

楽しく 心新たに 今夜踊り明かしましょう。