ブリック、ブラック
黄ばんだスニーカー
血豆から逃げ出す赤いビー玉
歩道はガラスの破片でチカチカと
潰れた空き缶とともに息をする
ブリック、ブラック
黒縁メガネの奥から
白と緑の太陽を眺めた
僕の心は赤と白のボーダー模様で
太陽とともにぐるぐる回る
風が吹いた、
染めた前髪が斜めに走った
冷たい空気に刺し殺されて
僕は独りで笑う、
ここにこうして立っていることを笑う
ブリキの人形のように固いまま
音符とアルファベットを空気中に吐き出して
ここにこうして生きていることを
喉彦を空に見せつけて 叫んで笑う。