白い正方形の紙箱を床に置いて
上から眺めてみます
すると箱の底に
ぐるぐる ぐるぐる 渦ができて
箱が床、地面の奥深くへと
吸い込まれていきます
ずーっと、ずーっと
今もし私が
このぐるぐる渦に飛び込んで
両腕で前から後ろにしっかり掻き分けて
吸い込まれるように突入したら
どうかしら
今いる私は抜け殻みたいになって
渦に飛び込んだ時点で受け取った
真新しい世界を食べ尽くして
次の私になれるでしょうか
不思議、不思議、不思議いっぱいで
私はこの白い紙箱を眺め
胸を期待と不安と後悔で満たし
体が散らばることのないように
小さく丸くなってにじり寄り
1分を過ごしてみるのです。