詩-136 世界のアルバム

なんとなく

ページを繰った。

僕の群青色のアルバム。

これでも心は

いろんな世界を渡り歩いたんだと

いろんな場面を切り取って収めたんだと知った。

ただ それら複数の世界は

彼らなりにアメーバのように広がってはいるけれど

そのさまを見るにつけ

僕は傷つき 悲しくなる。

それら 様々な世界は

僕がそのなかでこれ以上年を取らなくとも

春も夏も すべての巡りを持っている。

そこには旦那さんがいて 奥さんがいて

ミカンの葉っぱが風に揺れ

働く人、食べる人、

笑う人がいる。

青空は笑う、僕を笑う、笑う人とは違うやり方で。

僕は負けた。

僕はどこかのつまらない者に過ぎません。

こうして とある詩人が乗り移ってくるにせよ

僕には青空がこんなにもこんなにも空っぽに感じられて

すみません、と誰とはなしに謝ってみるか

そうかと思えば日の出時刻にいばり散らして

とても 足首不安定。

だからチェックを入れたなら

ひとつひとつの世界を丁重にたたみ直して

いちばん上の紙をきれいに伸ばして

アルバムに戻したほうがいいように思った。

 

涙は出なかった、

心臓は少し回って飛び出しそうだった。

僕のつぎはぎだらけの青春時代

とりたてて誇ることもなかった 時のちぐはぐ。