あなたはサイボーグ
表面がつるりとして
くすんだ銀色で
太いパイプみたいに
直立してる
だけどその体内には
たくさんの工場があって
せわしない生産活動が
太陽のもと 繰り広げられてる
時計工場、
鍛冶屋、
印刷工場、
それから食肉加工場まで
汗
埃
熱
ギロリとした 鋭いまなざし
すべてがぐるぐるぐるぐる
回ってる
通りすがりの私には
与えられない権利でしょうが
ちら見でも 許していただけたら
私の胸にも 太陽が戻るというもの
なので言ってもらえませんか
『君のために玄関ドアを5センチ開けておいたぜ』と。