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聖母マリアの黄金の花、黄金の花、黄金の花。

僕は山高帽を深くかぶり、1本、1本、茎から摘む。

空は広く、流れてゆくちぎれ雲は10月の白さを保っている。

草むらと空とに挟まれた僕は、なんとなく押しつけられて息苦しい。

太陽は強がらず意地悪もしないけど、僕の頬を軽く焼く。ちりちりと、ごく軽く。

僕の周りで対流する空気は、この花のようにオレンジ色をしている。暖かく、くるくる、ぐるぐる、そして時折僕の体を真っ直ぐ抜けていく。

僕はマリーゴールドの大きな花束を作った。

そしてこの広い空と草むらのもとで、試しにたったひとりで立っている。

僕は両手で花束を持ったまま、脚を少し開いて踏ん張って、腕をぐっと前に伸ばして、君に差し出すつもりで笑った。

涙が頬を伝うけど、君に差し出すつもりで笑ってみた。