詩-163 いとしいもの

いとしいものを眺めると

笑みがこぼれます

いとしいものを想うと

涙が流れます

これらいとしいものはどれひとつとして

私の輪の中には入ってこないし

私もこれらいとしいものの輪の中に

入れたためしはありません

けれども私は泣くのです

胸を焼かれて 泣くのです

いとしいものが立っている

いとしいものが縮こまっている

いとしいものがとどまっている

その姿に私は 胸を焼かれて泣くのです

私は創られます

いとしいものによって

そして創られたならば

膨らんだり 

小さくなったりを繰り返して

いとしいものに向き合います

この

いとしいものとのやり取りで

私の日々は 埋め尽くされます

それが私の満ち足りた種実であり

悔いをも打ち消す 桃色の花なのです。