2020-11-06 詩-170 詩 晩秋の朝 あなたの向こうに、私のなかに 憂いと疲労、溜め息と永遠がたゆたうのを 夢想する心の底辺で耽溺している 鏡の前で 琥珀色のイヤリングを着け 紅を差して髪を下ろし 遠くすら見ようともしない目で再び溜め息をついた、 私はこのまま どこまで続くのかしら 私のなかにいる私は何処へも行かず 姿も見せず 最後まで続くのかしらーーー あなたのそばに行きたいのと そのひと言すら伝えずに?