もうそろそろの時分です-41

芽衣とワシリイ掌院。芽衣・類の自宅前にて。)

 

「一戸建てなのですね」

「古いでしょう?でも、教会へも病院へも電車で20分で行けるし、静かでいい地域なんです、ここ」

「2階にはMayとルイさんのお部屋がそれぞれ?」

「そうなんです。で、1階には普通に台所とかね」

「私、入っても?」

「もちろん。一緒に入りましょう。類、ただいまあ。掌院、連れてきたよ」

 

(2階から類が降りてくる。)

 

「うわー、ホントにいらしたんだ!こんにちはー掌院さま」

「ルイさん、お久しぶりです。Mayもルイも、ここでは私のことショーンと呼んでください」

「わかりました。ショーンさん、芽衣、ふたりともお茶飲むでしょ?私これから用意するから、ソファにでも座ってて」

 

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「……それでね、Dr.コバヤシの奥さんがとても面白くてね」

「掌院、よっぽど奥さんのこと気に入られたんですね」

「May、あの方はあなた並みに面白い人だよ。負けないようにね。それでルイ、ルイは今日はずっと仕事で忙しかったのですか?」

「ええ、まあ」

「Mayから聞きましたが、翻訳の仕事を?」

「はい、そうなんです。でも、実はですね」

「?」

「あの、今日は私。すみません。ウソをついちゃいました」

「ウソって何、類?」

「うん。あの。今日はテレビ会議が入るから小林先生のところへは行けないって言ったでしょ」

「うん。それがどうしたの」

「あのね。会議の予定なんて、入ってなかったの。私、食事会、行きたくなかったの」

「ルイ、それはなぜですか?」

「はい。あの私、クリスチャンやめたんです。それで、食事会でみんなと話をするのは無理だなって」

「類」

「やめた?ルイもクリスチャンなのですか」

「ええ、形式上は。でも私、クリスチャンでいる資格は……」

「類」

芽衣ごめんね、これ、話させて」

「資格がない、というのは?」

「はい。あの………私、芽衣のことが好きなんです。ずっとずーっと、この人のことが好きだったんです」