もうそろそろの時分です-49

「ねえ、ほら私って、子どもでしょう。大人にならなくちゃいけないときに、大人になれなかった。ダメな人でしょう?だからなんにも、なーんにも持ってないんだよ」

「そんなことはありません。Mayは絶対にそんなことはない。私言った、わからないことがあればいつも私についてきてくださいと言った、私に頼ってくださいと言った」

「うん。それはわかってる。今でも感謝してます。でもそれじゃ私、このまま一生大人になれない気もする」

「May、私の部屋の番号、知ってるよね。私……」

「あーふたりともいたいた、」

「類」

「今ようやく、よーやく電話打ち合わせが終わったの!ちょっと敷地内散歩しようかなーと思って、降りてきた。あ、何かお話し中だった?邪魔かしら」

「いえ、ルイ。そんなことはないですよ。散歩、外は暗いし寒いですから、ちょっと気をつけたほうが」

「お気遣いありがとうございます。じゃあ自販機でお茶買って、出入口付近でうろちょろするくらいにしておきますね。部屋にずっといたら、疲れてきちゃった。2階のバルコニーじゃ大していい景色も見れないし」

「類、あたいもつき合うよ」

「嬉しいけど、ねえ芽衣、あなたなあにその格好?しかもその手に持ってるの、糸電話?ふたりでいったい何してたの?」

「ああ。これね。別に意味ないんだけど、面白いかなーと思って家から準備してきた。それじゃああの、ワシリイ主教、」

「あ、ええはいMay、何でしょう」

「明日の朝食バイキング、レストランの外で待ち合わせをしましょう。朝になったら内線電話を入れるか、携帯電話のほうにお電話差し上げます。部屋番号はB館の306、でしたよね」

「はい」

「じゃあ、明日の朝に。お話、ありがとうございました。私と類は少し外で遊んでから部屋に戻ります。それでは、おやすみなさい」