もうそろそろの時分です-63

「あの。それで山下さん。あなたはここの信徒さんで……?」

「ああ、私?ううん。でもときどき聖書研究会には遊びに来てるよ。参考程度にね。ここの神父さまたちって、イケメンな人多いじゃない?」

「私、あんまりここのことは詳しく…」

「知らないか。そりゃ誰がイケメンかどうかなんて興味ないよね、類ちゃんは。ごめんねー話合わなくて…」

「お待たせ類、」

芽衣

「…あっと、こちら、類ちゃんの彼女さん?」

「はん?」

「彼女なわけないかあ。ここ教会だもんねえ。まさか同性愛の人たちがこーゆー神聖な場所に…」

「ちょっとあーた、類に何言った」

芽衣

「失礼だけどあーたどこの誰」

芽衣、いいから」

「え?怒らせちゃった?やだゴメンナサイ、私別にそんなつもりじゃ。え、でもヤダ、もしかして図星…」

「類に謝りなさい!」

 

芽衣の声が大聖堂内に響き渡り、その場の空気が凍りつく。芽衣らの周囲にいた数人の聖徒が芽衣のほうを見る。受付に立っていたシスターも芽衣の声を聞いて駆けつける。)

 

「トゲマリヤさん、どうし…」

「Mary、何…」

「あなたがどこのどなたか存じませんが、類は私の友人です、かけがえのない友人です、その類が傷つくようなことをあなたが何かおっしゃったのだとしたら、私は何があってもあなたを赦さない。彼女の心を傷つけるような奴こそ、この場にはふさわしくない。もしあなたがそのような人なのだとしたら、どうぞ今すぐここを出て行ってください。さあどうぞ、お・か・え・りください!」