もうそろそろの時分です-66

芽衣の部屋。夜の9時過ぎ。)

 

芽衣、入ってもいい?」

「うん。ええよ。どうぞ」

「お邪魔します。何観てるの?」

ミスター・ビーン

「なんでまた」

「主教さまからいただいた。でもなあ、20代で観たときと比べてなあ、イマイチなんだよなあ」

「そりゃまあ、20年も経てばね。一緒に観てもいい?」

「うん。もちろん」

 

(類、芽衣のいるソファへ行き、横に座る。)

 

「なんかこのソファ、へたってる」

「うん。いつか買い直す」

「イケアとかニトリとか、どっか行かない?」

「そうやね。類の仕事の都合見て」

「ねえ芽衣、」

「はい」

「ありがとね」

「にゃう?」

「今度ははん?からにゃう?ですか。いえ、あのね、助けてもらっちゃって、私嬉しかった」

「大したことござんせん。気にならさんな」

「あとね、今晩こっちで寝てもOK?」

「いいけど、布団ないよ」

「それなら大丈夫。寝袋あるから。ちょっと部屋行って取ってくる」

「寝袋って!」

 

(類、自分の部屋から寝袋を持参する。)

 

「ほらね?」

「なんでそんなもの持ってるの」

「ふふー。私一度だけ、ソロキャンプしたことあるの。キャンプ場でぼっちテント張って、テントの中にこの寝袋置いて、虫の音聞きながら寝た」

「また新たなる隠し事を」

「楽しかったよ、なかなか。よいしょっと、じゃあ、床に敷かせてね」

「5月と言えども寒くないすか、床は」

「平気、平気。芽衣は普段どおりベッドで寝てて」

「あのさ類、」

「うん?あーそうだ枕もないと」

「せっかくお泊まりに来てくれたので、話したいことがあるんよ。ちょっと、聞いてくれる?」